FC2ブログ


スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

今、この時期にこそ読んで欲しい

砂
1/8m.m.
引き込まれるというよりも、ずるずると一定の速度で引きずりこまれていくような読感。

<砂----岩石の砕片の集合体。時として磁鉄鉱、錫石、稀に砂金等をふくむ。直径2~1/16m.m.>
<・・・なお、岩石の破砕物中、流動によってもっとも移動させられやすい大きさの粒子。>
(ともに本文より)

砂の女 / 安部公房

ーー僕の読書体験よりーー
奇しくも、連日の猛暑、肌にまとわりつくような異常に粘り気のある風、炎天下で肌を焼かれながら読み進んでいたため、物語の主人公が体験する過酷な環境をどこかリアルに感じることが出来たかもしれない。
そのような環境下でそれを遥かに凌ぐ不快な場面を読むことはこの上なく不快で、口の中は常に砂の味がした。

日常から逃避すように砂丘を訪れた男は、そこで非現実的な出来事に遭遇し、悪夢のような非日常に捕われてしまう。待ち受けていたのは抜け出すことの出来ない砂の女との生活と蒸れて焼けた砂、砂、砂。
阿部公房のえがく何かがずれたような世界。
群集の放つ狂喜、熱気、漂う不快な匂い、動物的な情欲など、纏わりつく感覚は現実以上かもしれない。
日常という世界から逃避した男が見出だした答えは生きることの本質に迫るものではないだろうか。

とても読みやすく、その熱気にズルズル引き込まれる。
今、この不快極まりない季節にこそ読んで欲しい一冊です。
(実体験から炎天下で読むと相当きます。砂の味が。。。)
今年の新潮文庫の100冊にも選ばれていますので、是非暑いうちにお召し上がり下さい。

Trackback

Trackback URL
http://walkingreader.blog60.fc2.com/tb.php/77-15aac709

Comment

いた | URL | 2009.09.08 12:36
炎天下の中、砂の女を読むのはなかなか気力が要りそうです。
‥ジャリジャリ。

大竹伸朗の『ジャリおじさん』は秀逸ですよね。
はせがわ | URL | 2009.09.09 23:47 | Edit
久々に読んでみたくなりました。
ジャリジャリと。
Comment Form
公開設定

TweetsWind
new
リンク
カテゴリ
人 (0)
長谷川書店 水無瀬駅前店

長谷川

075-961-6118
OPEN
 平日 10:00〜
CLOSE
平日〜22:00
<土日祝 短縮しています>

月別
検索フォーム
RSSリンクの表示
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。