エドワード・ゴーリーの世界

「うろんな客」 エドワード・ゴーリー  河出書房新社

ある日突然屋敷にやってきて住み着いてしまう正体不明の客人と、その身勝手な行動にふりまわされる家人たちの話。
一言も口を利くこともなければ、こちらの声に耳を傾ける様子もなく、ひたすら壁に鼻っ面を押し当てて突っ立っていたり、押し扉の前に寝そべったり、屋敷中のタオルを隠したりとその不可解ではた迷惑な行動のさじ加減絶妙などうにも憎めない客人。この客人がとにかく魅力的。
本当に余計なことばかりするのだけど、そこに厭らしさがなく、幼子やペットの悪戯のように「しかたがないなぁ」と許せてしまう。

不気味で恐ろしいものが多いゴーリー作品の中でも特別楽しい内容です。
読めば心くすぐられるなんともいえない感覚。心の奥にある愛情を刺激する傑作です。
すばらしき人間臭さ。
うろんな客2
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